BFNEWS No.290 2004.9

オンデマンドプリンタ
 
 DPS事業の一環として一般のデータ印字ばかりでなく、オンデマンドプリンタを使用しての小ロットの印刷物やDM需要も増加してきている。版もフィルムも不要で、未経験者でもボタン一つで最初の一枚から完全な印刷物が得られる。いわば、経験者が不要な印刷工場が実現可能になっているのが昨今のオンデマンド市場である。

 アメリカ印刷市場の調査によると、印刷物の種類の60%は数量5000枚以下のものであって、さらにそのうちの40%以上が納期24時間以内のものになるという衝撃的な未来予測が発表されているが、日本でもそこまで早くはなっていないものの、印刷物数量の小口化、価格の低下と、納期の短縮だけはどんどんと進行している。いまや納期1週間は普通であって、あとどれだけで、アメリカ並みに近づいて行くのだろうか。オンデマンドで24時間サービスというプリントショップ並みのサービス体制も普通になって行くのだろうか。

 オンデマンドプリンタの出現は1991年の英国バーミンガムで開催されたIPEX展であった。世界最初の無版印刷として、インディゴ社のE-Printが出現したわけだが、次いでクロマプレスやザイコンが発表され、その後の4年ほどで改良されて、1995年のDRUPA展では完全に実用期に入った。印刷品質はさらに進化したが、完全コンピュータ化を嫌い、オフセット印刷だが版だけは必要とするDI方式の印刷機も順調に伸びているようだ。
 ゼロックスがモノクロでドキュテックを印刷業界向けに販売開始して、ここから、印刷業界をターゲットにしたオンデマンド競争が始まった。モノクロがカラーになり、ドキュテック60で印刷品質の向上に加え、紙質の自由度も増した。

 BF業界がDPS事業の中で、高付加価値のワンtoワンDMに向かっている現状からも、小ロット対策としてオンデマンドの部分は避けて通れない。業界でもコダックのネクスプレスやゼロックスのドキュカラー等のハイエンド機の導入が続いている。新たにiGen3も加わって印刷機としてのオンデマンドプリンタの大型化・高級化が続いている。
 
 

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ニュース

◆個人情報保護法施行による企業リスク

 来年4月から本格施行される個人情報保護法で、情報漏えい対策に個人情報を取扱う業者がその対策に苦慮している。
 法的には、5000件を上回る個人情報を持つ事業者が、目的外使用や本人の同意のない第3者への提供などを禁じ、本人から請求があったときには開示することなどが義務づけられており、違反した時には最高6ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰金となっている。ただこれは法律であって、漏えいが仮に50人であっても、被害が発生すれば損害賠償が発生する。

 それではその個人情報漏えいによる損害賠償額はどのくらいなのか。情報通信大手などが参加している日本ネットワークセキュリティ協会が、今年起きた個人情報漏えい事件の損害賠償額の算出モデルを発表した。それによると一人当たりの賠償額は1000円から150万円まで変動するという。これは情報漏えいの内容や事後処理対応の良し悪しなども大きく影響するという。メールアドレスだけなら最高でも4000円。それに氏名、住所に本籍まで入ると30万円以上になるという。

 現実にビデオやCDのレンタル店などでの本人確認の際、保険証や免許証の提示を求められるケースが多いが、免許証には本籍まで載っている。街の零細業者の場合なら、仮に10人の客の損害賠償で店はパンクする。
 同協会によれば、昨年起きた個人情報漏えい事件は57件、被害者総数は約155万人。これを算出モデルで試算してみると総額約280億円(全員から訴えられたと仮定して)にもなるという。一般的に一人当たりの賠償額が高額になるほど、集団訴訟への参加率も上がっていく可能性を持っている。
 例えば著名なエステサロンのTBCの約5万人分の顧客情報漏えい事件では、顧客のスリーサイズなどの細かな情報がインターネット上に流出、この場合は1人100万円の損害賠償を求める集団訴訟となっている。

 日本ネットワークセキュリティ協会では、個人情報を扱っている企業は、この算出モデルで計算して1人当たりいくらか、総額いくらの情報を預かっているのかを把握し、その上で情報管理の対策をしっかり立ててほしいとしている。
 

◆地方公共団体の一般競争入札採用に遅れ

  公正取引委員会の調査によると、一般競争入札の採用が小規模な地方公共団体ほど遅れているという結果が出た。
 この調査は4月1日時点の状況を、全国517の公共団体に対して行ったもので、回答があったのは438団体だった。
 一般競争入札は都道府県と政令指定都市の60団体のうち56団体が採用しており、採用率93%に達している。中核市と人口30万人以上の市・区も61団体のうち36団体が採用している。
 逆に、人口5万人未満の市町村では134団体中で97団体が採用していない。これは入札参加希望業者の審査体制が不十分のため、大半の自治体が指名競争入札を採用していることによる。公正取引委員会は国や都道府県による支援が必要だとしている。
 

◆アグファ 銀塩フィルム部門などの新会社

 ベルギーの画像システム会社アグファ・ゲバルトは、コンシューマー・イメージング部門(銀塩フィルムなどのアナログ事業部門)を分離して、ドイツに新会社のアグファ・フォトを設立する。
 アグファは米国のイーストマン・コダック、富士写真フイルムとともに写真フィルムの大ブランドの一つで、ベルギーの本社から「アグファ」ブランドの永久使用権を取得して、銀塩フィルムを主とした事業展開の新会社をドイツ・レバークーゼン市に設置する。
 新会社はイメージング部門経営陣が25%、ドイツの金融投資会社が55%、米国金融投資会社2社が20%出資する。ベルギー本社はデジタル画像処理分野に集中する。
 

◆紀州製紙 パルプ製造工程を無塩素漂白へ

 紀州製紙は主力工場である紀州工場の原料パルプの漂白工程を、約27億円かけて無塩素漂白(ECF)ラインに転換し環境対策を強化する。
 従来の塩素漂白剤は塩素ガスが使用され、汚染物質であるクロロホルムを発生させ、工場廃水の汚染源となっていた。ECFは塩素ガスの代わりに二酸化塩素を使用する。
 今回の設備の導入で同社が生産する年間20万トンのパルプ、そして他社から購入している年間約8万トンのパルプは全面的にECFとなり、同社の環境対策が一段と強化される。
 

◆情報流出事故
 
<日能研>
   中学受験塾。模擬試験を受験した小学生約100人分の個人情報流を発表。データベースからの漏えいとみられる。
数は最大で約23万人分になる可能性もあるという。流情報は模擬試験を受験した小学生3〜6年の児童の氏名、生年月日、保護者氏名、住所、電話番号などで、試験の成績は含まれていない
 内部調査の結果、模擬試験などの情報を管理する関連会社「エヌ・ティ・エス」の社員が関与を認めたため8月31日付で懲戒解雇した。 
<アッカ・ネットワークス>
   NTTグループのADSL事業者。今年3月に発覚した顧客情報の流で、33万9177人分の情報流が確認されたと発表。
このうち6万5000人分は解約者の情報で、氏名のほか申込み時の連絡用メールアドレスなどが漏えいした。  
<社会保険庁>
   政府管掌健康保険のレセプトの電子データ化のための入力を委託した業者から、個人情報9000人分が外部に流した恐れがあると発表した。
 流したのは神奈川県社会保険事務所が管轄していた03年6〜8月の診療分の政府管掌健康保険加入者の情報で、一部には患者名や傷病名なども含まれているという。  
<りそな銀行>
   西神戸支店の行員が外回り営業の途中に、同支店と取引のある法人、個人を含めた顧客23件分の資料を紛失した。資料には顧客名、口座番号、入出金額などが記載されており、8件については住所や電話番号が記載されていた。  
<UCカード>
 会員の個人情報が最大で571件流した可能性があると発表した。流した情報は、氏名、住所、電話番号、生年月日、カード番号、カード有効期限、利用可能額などで、暗証番号や取引内容は含まれていない。流は同社が夜間業務を委託している業者の元社員によるもので、業務用端末を使って情報を勝手に入手した。
 流した571件の情報のうち88件について1350万円の不正使用が確認された。この被害額は全額UCカードが補償した。
<三井生命>
 同社の社員が千葉県で車上狙いの被害に遭い,成田市在住の顧客の情報303件が入った資料が盗まれたと発表した。資料には顧客の氏名、生年月日、住所、電話番号、加入している保険の種類などが記載されていた。
<草加市・八潮市>
 草加市、八潮市(埼玉県)から業務委託されている情報処理会社「アイネス」の元社員が同市民の個人情報が記載された書類を自宅に持ち帰り、可燃ゴミとして捨てていたことが判明した。
 捨てた書類は3袋で、草加市はゴミ集積所から1袋(457人分の個人情報)回収したが、残りの2袋はゴミ回収車により回収済みだった。回収書類には草加市の383人分、八潮市74人の個人情報が入っており、草加市は住所、氏名、生年月日を書いた予防接種の通知(216人分)と住民基本台帳コードなどが入った印鑑登録証明発行停止リスト(39人分)。
八潮市は印影や氏名を記入した印鑑登録(7人分)、国政選挙の投票所入場はがき(63人分)などの情報が入っていた。

◆クワノフォーム印刷 民事再生法を申請

 クワノフォーム印刷(福岡県宗像市、資本金1000万円、代表桑野敏明氏、従業員43人)は、福岡地裁へ民事再生法を9月3日申請し、同日保全命令を受けた。事業は継続中。
 同社は1970年(昭和45年〕6月に設立。大手業者のフォーム印刷下請け仕事が中心で、90年3月期には年売上高12億5000万円を計上したが、その後低迷、2003年同期には年売上高は9億円まで減少した。後記の広洋が倒産したことで、仕事の流れもあり、今回の申し立てとなった。負債は約8億6600万円。 

◆広洋 破産

 広洋(東京都豊島区、資本金4000万円、代表桜木宏氏,従業員25人)は9月10日事業破産を申請し、9月22日破産宣告を受けた。
 同社は1971年(昭和46年)2月設立のフォーム印刷業者で、栃木県に工場を持ち、郵政公社、社会保険庁、東京都など直需入札を中心に営業していたが信用不安などもあり、2003年9月期の売上は9億2200万円、負債は14億万円とされているが変動する可能性がある。
 
 

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新製品・新技術
 

◆プラスチック基板に電子回路を印刷の新技術

 産業技術総合研究所(茨城県つくば市)と産業技術振興協会、日立製作所などのチームは、プラスチックの板やフィルムに薄膜の電子部品を直接印刷するための基礎技術の開発に成功したと発表した。
 開発したのはシリコン絶縁膜を低温で作る技術で、将来はICカードやICタグの心臓部であるチップも印刷で作れるようになると期待されている。

 LSIやICはシリコンの板に金属原子を蒸着させた膜で部品を作る。大掛かりな真空装置が必要で、しかも1000度近い高温になる。新技術ではシラザンと呼ぶシリコンと窒素の化合物を有機溶媒に溶かしプラスチック基板にたらして、基板を回転させて膜を薄く延ばし紫外線を照射して電子回路部分を固める。この間の発熱温度は最大でセ氏100度なので、プラスチック基板が溶けることはないという。
 このため従来の高温加工のための装置が不要となり、使うエネルギーは五分の一から十分の一、設備投資額は百分の一から千分の一で済むという。
 微細な回路の製造は難しいが、今回の成果と従来技術とをうまく組み合わせることで、液晶ディスプレイやラジオなどへの応用も期待できるという。
 開発にあたっては産業技術総合開発機構(NEDO)の支援を受けた。
 

◆日本シイベル ICタグフィーダーの新製品

 日本シイベルへグナーは、アメリカ・シカゴで9月13日から開催されるLabel Expo Americaに、同社の取り扱い製品でカナダLONGFORD社製ICタグ用フィーダーRF100の出品を発表した。
 今回はこのフィーダーをマーカンディー社のフレキソ印刷機LP300に搭載してICラベル製造のデモストレーションを行う。
 RF100は単独駆動式のため、本機同調用エンコーダーと印刷見当センサーを取り付けるだけで、どんなタイプの印刷機、加工機、そして既存機、新機を問わず搭載が可能である。
 

◆定形外DM商品への動き活発−BF各社−

  郵便料金の割引率を活用した定形外DMの需要が拡大しているなか、BF各社が対応商品に力を入れている。
 この分野については早くからアシヤ印刷やタナカなどが手掛けており、巻き三つ折りタイプや見本封入タイプなどが代表的である。
 アシヤ印刷はA4のクリアファイルを密閉方式にしたもので、雨にぬれても中身が大丈夫という「ファイルメール」を発売している。ファイルにはカラー印刷が可能なため広告、PR用途にうってつけだ。開封後はクリアファイルとして利用できる。
 タナカの新製品はワイドな紙面と多彩な加工を施した「メディアボックス」がある。この製品は封筒が不要なタイプだ。
 トッパン・フォームズも定形外DMの強化に乗り出し、品揃えと工場、営業の受注体制を整備、従来の大型DMをリニューアルして4種類に増やした。通常の定形内封書に比べ3倍大のA4判サイズで折らないので読みやすい。サイズが大きいほどDMの開封率も高いといわれ、大型サイズなら小冊子なども封入できることもメリットだ。
 これらの背景には、メール便の普及で定形外郵便が出し易くなったことが発端で、対応した昨年7月からの郵便料金の値下げがある。数量をまとめることなどで大幅な値引き料金が適用される制度を活用することにより、はがき料金とあまり変わらない費用で、はがきとは比較にならない情報量が送れるメリットを最大に活用している。
 

◆東芝テック 消せるトナー対応の専用複合機

 東芝が開発した消せるトナー「e-blue(イー・ブルー)」対応の専用複合機「e-STUDIO(イースタジオ)350EB」を東芝テックが発売する。
 「イー・ブルー」は文字通りプリントされる文字や図表は青色で、再利用しないタイプのものと区別できる。プリントされた文字などはセ氏140度に加熱されると色素と発色剤の結合が切れる。これに消去剤と発色剤を結合させることで色が消えた状態を維持する仕組みで、用紙の反復使用が可能となる。
発色した文字は,加熱により約2時間で消え、紙を冷やす時間を含め3時間後には再利用ができる。再利用の回数は5回程度。
 発売される「e-STUDIO 350EB」は130万円で、通常のトナーを使う機種に比べ約20万円程度高い。
トナー代を含めた保守料金も15%程度高い。
 なお、専用の消去装置(実勢価格20万円位)も同時に発売される。
 

◆富士ゼロックス 普及型の連続紙プリンタ

 富士ゼロックスはこのほど基幹業務用の連続紙プリンタの普及型「495Jコンティニュアスフィード」を発売した。
中堅の金融機関やサービス業者などを対象に開発されたもので、印刷速度は毎分460ページ(A4)だが、表面と裏面を同時に印字するツインドラム方式の印字機構の採用で、両面印刷でも印刷速度が落ちない。またIBM、日立製作所、富士通などの複数メーカーのコンピュータからのデータ形式にも対応できる。
 価格 4800万円(税抜き・機械本体)従来の毎分1130枚のスピードを持つタイプは8220万円。
 

◆口に入れても安全な新型ラベル粘着剤

 トッパン・フォームズは、口に入れても安全性の高い粘着剤を使用のバーコードラベル「フレッシュダイレクトラベル(略称フレラベ)」を、青果卸業の東京青果の協力で開発した。
 「フレラベ」の粘着剤は食品衛生法第20号に適合すると同時に、世界で最も厳しいといわれる米国のFDA規格に定められたゴム系材料を主体にした粘着剤を採用し、果実の皮の強弱や凹凸に合わせ、りんご用(一般強粘)、洋ナシ用(弱粘)、柑橘用(超強粘)などが用意され、各種果実や野菜などに用いることも可能としている。
 ラベルの基材は、冷蔵環境で流通する果実もあるため、フィルム系材料を用いている。印字はレジンやワックス系リボン対応のラベルプリンタで出力できる。
 

◆王子製紙 多色フォーム市場向けのNIP対応微塗工フォーム用紙発売

 王子製紙は帳票にも変化を迫るビジュアル化の時代に対応したフォーム用紙「OKH-neo(ネオ)」を開発した。
 高度情報化の波に乗り、PR効果を狙って帳票類にもビジュアル化が進み、多色印刷化される傾向にある。こうしたニーズに対応して開発された「OKH-neo」は、印刷部分の光沢が優れているとともに、NIP特性はそのまま継承していると同時に、インクジェット印字に対してもにじみの少ないプリント効果を発揮する。ただ、水性インクに対する耐水性はない。
 さらに、「OKH-neo」の原料は古紙パルプと植林木パルプで、高度情報化時代とともに環境時代にもマッチした製品となっている。
 

◆マクセル機器 UVエンボス加工

 マクセル精器は昨年凸版印刷と共同で、クレジットカードなどに名前や数字などを凸状に印刷する「コンべックスレター」プリント技術を開発したが、このほど、ビザ・インターナショナルとマスターカード・インターナショナルから製造を受託した。
 「コンベックスレター」技術は、従来からのエンボス加工による製造で生じる凹み、変形などが防げる。このためカード内部にアンテナを組み込んだICカードにも印刷が可能だ。
 製法は特殊インクで凸状にプリントしたものをUVで硬化させ強度を高める。
 

◆リンテック マット調光沢感の高い印刷用紙

 リンテックは再生紙(エコマーク商品)で、印刷面が高い光沢感を持つマット調印刷用紙「プレミアムステージ」を発売した。
 プレミアムステージは古紙配合率70%+クリーンパルプ配合率30%の再生紙で、表面はマット調だが印刷インキの発色がよく、網点の再現性に優れており、印刷面は高い光沢感を発揮する。したがって印刷面と非印刷面のコントラストが大きいという特色を持つ。用途はカタログ、パンフレット、カレンダー、ポスター、DM、書籍本文用紙など。
 

◆シキボウ 偽造防止の新技術

 シキボウは髪の毛より細い繊維に数字やローマ字を印字する技術を、静岡県浜松工業技術センターなどと共同で開発した。
 この新技術は、クラリアントジャパン社が製造した特殊な顔料を直径が0.1ミリの黒いポリエステル繊維にレーザー光で数字やローマ字を印字する。レーザー光があたった部分は白く変色する。印字された繊維は通常のミシン糸同様に使用でき、印字の有無で、偽造品かどうかが分かる。
 字の太さは60マイクロメートルと非常に微細で、もちろん肉眼では判別しづらく、光学顕微鏡などで読み取る。読み取り用に印刷機器メーカーのナビタスが安価で小型の検査用装置を年内に開発し、店頭などでも手軽に印字の有無を確かめられるようにする。食品の包装などでの利用や、紙幣の一部に漉き込むなど多様な用途が考えられる。
 

◆ICタグによる重要書類管理システム

 大日本印刷、オムロンは共同で社員による機密書類の持ち出しなどを防ぐ、ICタグによる文書管理システムの開発を受注した。
 このシステムは書類一点一点にICタグを付け、持ち出し、貸し出し・返却時にはICタグ内蔵の社員証で手続きをする。専用の読み取り機に社員証と書類をかざし、利用者、貸し出し期間などを登録する。手続きなしに退出すると入口のゲートシステムが反応して、監視カメラが顔写真を撮影し、警報ブザーやランプが作動する。管理する文書ごとに貸し出し可能な資格の社員か否かも判断する。
 大日本印刷がシステムの企画・販売を担当し、オムロンが機器の開発などを担当した。価格はICタグ5000枚の場合、読み取り機やパソコンなど一式で1000万円からとなっている。
 

◆凸版印刷 ICタグで物品の位置情報管理

 凸版印刷とグループのトッパン・エヌエスダブリュ、日本オラクルは、ICタグを使った物品の位置情報管理システムで協業することを発表した。
 この管理システムの販売は製造業の原材料・部品管理や流通業の在庫管理に的を絞って展開する。
 凸版印刷が物品に添付するICタグ、書き込み・読み取り機器、日本オラクルが位置情報の管理に必要なソフトや技術面を担当し、システム導入をトッパン・エヌエスダブリュが行う。
 価格 初期導入セットで700万円から。
 

◆ICタグで書類管理システム −NECほか−

 NECと日興通信は共同でICタグを使った書類管理システムを受注した。
 このシステムを最初に導入するのは名古屋銀行で来年4月から稼動する。書類を保存するケースにICタグを装着し、保管する倉庫に読み取り用のアンテナを設置して書類の有無、保管場所の確認をする。
また、入退室管理システムと連動させ、書類を持ち出した時間、人などの把握もでき、顧客情報などの重要書類の管理も強化できる。
 名古屋銀行は債権書類の管理システムとも連携して利用し、書類確認の棚卸作業などは省略する。
 書類10万件当たり、バーコード方式に比べて年間600万円の節減となる。
 

◆個人情報漏えい対策サービス

 富士通サポートアンドサービスは、業務システム向けの情報漏えい対策サービス「インフォロック・パワーアップソリューション」を始める。
 この対策は「ライトパック」「スタンダードパック」「アドバンストパック」の3段階に設定されており、「ライトパック」は印刷媒体や記録媒体の制限やパソコン操作記録の保存などで、初期費用が113万円から、パソコン1台につき月1200円から。
「スタンダードパック」はライトパックのサービスにサーバーのファイル参照の制限、メール通信記録の保存などが追加され、初期費用240万円より、パソコン1台1700円から。「アドバンストパック」はスタンダードパックにパソコンへの生体認証、ウィルス対策ソフトの適用管理が追加されて、初期費用386万円から、パソコン1台月2400円からとなっている。
 
 

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